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このページはドラクエ7Reimaginedのネタバレを含んでいる、そのため未プレイの人は見ない方がいいかもしれない。

ドラクエ7のキーファと聞けば、どんなイメージを持っているだろうか?このページではドラクエ7リイマジンドのキーファについて考えてみようと思う。
僕的にはキーファは、頼りがいのある主人公の兄貴分であり、結果的に言えば世界を救う冒険の1歩を歩みだした人間だと思っている。キーファが言い出さなければ他の島に行くことはなかったし、守り手のいないユバール族の血筋は途絶えていたかもしれない。ただ、自分から始めた旅を途中離脱したことは無責任だと感じる気持ちもわかるし、王や妹には自分から別れを告げろとは思う。
結果的に多くの人を救う決断をしたキーファだが、これはどの立ち位置から見るかで見え方が変わってくる。
例えばドラクエ7に住む町の人がキーファの話を聞いたとしたら「じゃあキーファさんのおかげで魔王を倒せたんだ!」となるかもしれない。しかし、主人公に近しい人からすれば「無責任な奴!」となるかもしれない。多くのプレイヤーは主人公に近い位置で見ているから無責任に感じるわけだ。
なので、まずはキーファのことを事実ベースでまとめてみよう。
- 主人公よりも年上の18歳
- 自分にしかできない何かを探している
- 主人公と一緒に船を修理して、世界を旅しようとしている
- その途中で不思議な石板を見つけ、過去の世界へ行くことに
- いくつも島を救っている内に、ユバール族と出会う
- ユバール族のライラに一目惚れ・共感し、ライラを守るためにユバール族の守り手になる
- 守り手になり、父親や妹への別れは主人公に丸投げ(手紙は渡した)
- キーファとライラの子孫が結果的に主人公の仲間になる(アイラ加入)
- リイマジンドでは「世界を救うためユバール族の守り手になる」という理由が追加されていた
- 物語終盤にて、大人になったキーファと再会して魔王を一緒に倒した
こうして事実を並べてみると、論じる点はやはり6・7番のところだろうか。ライラに惚れて自分から始めた旅を途中で投げ出したこと、ここがプレイヤーが最もひっかる点ではないだろうか?
原作では「ライラに惚れたから離脱する」くらいしか理由がなかったと思うが、リイマジンドでは神を復活させるユバール族を守るためという理由がちゃんとあった。

ただ、これも人から見ればライラにかまけるための大義名分に聞こえるかもしれないが、主人公たちとの別れ際、キーファは目をつむってどこか名残惜しそうな表情をしている。
この旅はキーファが始めたものだ。自分にしかできないことを求めて、それは世界を救うことだと思って、……でも平凡な自分ではそれはできないと気づいて、だから主人公たちと道を違えたのだと思う。
最後の別れ際、目を開いて最後に言葉を言い残すもその言葉は聞こえず、口の動きを読み取ると「じゃあな」、もしくは「またな」と言っているように見える。どちらも子音がア行なのでどちらかはわからない。
未練を断ち切るために「じゃあな」と絞り出した気もするが、大人となったキーファは「また再会できる奇跡を願っていた」と言っていたので希望を込めて「またな」と言っている可能性もある、わかっているのはキーファだけなのだ。

どちらにせよライラを守るため、世界を救うためとはいえ、苦渋の決断をしていることには違いない。嬉々として残ったわけではなく、きっといつでも家族や仲間のことを想っていたはずだ。
もし、そのまま旅をしていればライラのことが後悔として残り、旅をやめれば家族や仲間のことを想いながら生きなければならない。がんじがらめである。
その中でキーファは最も心に強く残っている想い「自分にしかできないことをする」ために生きていくことを決意し、そのために旅をやめたのだ、最も心を動かされた旅を、自分の意味を見つけたような気がした旅を。
そう考えると僕はキーファのことを責めようとは思えない、キーファがいなければこの度は始まらなかった。きっと漁師になるための勉強をして、マリベルと仲良く過ごして、幸せな毎日を過ごして、蘇った魔王に世界を滅ぼされていただろう。
キーファがいたからユバール族も救えたし、アイラとも出会えたし、魔王も倒せた。キーファがいたからだ。冒険の始まりにはキーファがいたし、冒険の終わりには時間を超えてまでキーファが支えてくれた。

お父さんや妹には別れは言えよ!とは思うけどね!?
まぁこれも後からわかるのだが、結果的にこれも英断だった。というのも同じ過去に向かったとしても時間がずれていることがあるのだ。かの有名なルーメンは魔物の群れ、ヘルバオム、ヘルワームと三度の災厄が降りかかった町だ。
魔物の群れを倒した後に現代に戻っても復活しておらず、過去に確かめに行くと次はヘルバオムに襲われていることから、時間が経過しているのがわかる。それも助けるとまた時間がズレてヘルワームに襲われているのだが。
このように、もしキーファが父親や妹に別れを告げに現代に戻り、再度ユバール族がいる過去に戻った時、どれくらいの時間が経っているかはわからない。もしかしたら既に滅んでいる可能性すらある。
キーファが同じ過去に戻れないこともあるのを知る術はないはずだが、結果的に英断だったのではないだろうか?愛する人と添い遂げ、かつての仲間と再会し、世界の平和を守れた。最高の結末だと思う。

まぁ、これもキーファを好意的に見ている僕の意見である。
プレイヤーとして、頼れる前衛だったキーファが女性にかまけて離脱したことを怒るのはわかる。どんな理由があっても怒る気持ちはわからなくもない。
神?ユバール族?知るか!途中離脱するんじゃねぇ!と思う気持ちはわかる。原作をプレイしていた時の僕もそうだった。その後のダーマ神殿でボコられてなおさらムカつくよな、わかる。
でも、結果的には世界を救う大きな大きな一助を成し遂げたキーファを褒めてあげてほしい。
飛行機を生み出したライト兄弟も最初は周囲の人にバカにされていたと聞くが、結果的には偉人として残る功績を残している。キーファが離脱した時もどうかと思っていたが、結果的に彼は成し遂げたのだ。ならば、その功績を知っている僕らだけでもキーファの存在は誇っていいと思う。
まぁ、キーファが嫌いな人は多いと思うし、その気持ちもわかる。ただ、キーファが世界の平和のために、未来のために頑張っていたことは知っておいてほしい。
仮にライラにかまけて旅を放り出してしまっていたとしても、それでもキーファが残した功績は消えない。キーファも確かに世界を救った勇者の1人なのだ。


